海事都市尾道市は、海事産業の人材確保・育成、海事産業の持続的発展、海事思想の啓発など地域の特性を活かした『海のまちづくり』を推進しています。

海事都市尾道推進協議会設立趣旨

平成20年5月
尾道市
中国運輸局

四面を海に囲まれる我が国の経済活動や国民生活にとって、資源・エネルギーの安定輸送等の観点から、海は極めて重要な役割を果たしている。特に中国地方は、海運、港湾物流、造船・舶用工業等の海事産業が発達した我が国でも有数の集積地が多数あり、地域経済における海事産業の重要度が高い地域となっている。

中でも尾道市は造船・舶用工業を中心とした集積地であり、更に、近接に船員養成機関を擁するなど、特色ある海事地域となっている。

しかしながら、近年の海事産業は、全般的に好調に推移する中に原材料や燃料油の急激な価格高騰等の不安材料を包含しており、また、少子高齢化時代に入り総じて労働力の高齢化の進行などが顕著であり、次世代を担う若い人材の確保が喫緊の課題となっている。

一方、昨年7月に施行された海洋基本法においては、国民の間に広く海洋についての理解と関心を深める取組みの必要性が規定され、また、昨年12月の交通政策審議会海事分科会ヒューマンインフラ部会のとりまとめにおいても、海の魅力のPRを通じて青少年の海への関心を高めることが重要とされたところである。

このような議論のなか、海事都市の構築を目指す尾道市においては、海事関係の人材確保・育成や、地元の重要な産業である海事産業の持続的発展、海事思想の啓発などに総合的に取り組む必要がある。このため、地元自治体である尾道市と中国運輸局をはじめとする海事関係者や地元経済界、教育機関等が連携し、地域の特性を活かした『海のまちづくり』を推進することとして、本協議会を設立するものである。

海事都市尾道推進協議会