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2024(令和6)年6月定例市長記者会見
2024(令和6)年6月定例市長記者会見
会見日:2024(令和6)年6月18日(火曜日)
会見内容
1. 瀬戸内海国立公園指定90周年・大浜埼灯台設置130周年記念
おのみち歴史博物館・因島水軍城企画展「大浜埼灯台と布刈瀬戸・尾道水道
~海上交通の歴史」の開催について
2. 尾道市立小学校と台湾金門縣小学校との交流について
会見録
【おのみち歴史博物館・因島水軍城企画展「大浜埼灯台と布刈瀬戸・尾道水道~海上交通の歴史」の開催について】
(市長)おはようございます。本日は定例記者会見ということで、まず最初に、本年は瀬戸内海国立公園指定90年、また大浜埼の因島の灯台が設置されて130年という年。そういった状況の中で、このたび大浜埼の通航潮流信号所施設、灯台一体の施設が国の重要文化財の指定という方向で決定されましたので、それを記念しておのみち歴史博物館と水軍城で企画展を開催することになりました。その詳細につきまして、担当から説明させますので、よろしくお願いします。
(文化振興課長)このたび、おのみち歴史博物館と因島水軍城の2会場でほぼ同じ時期に、同一テーマまでの企画展を開催いたします。同一テーマといいましても、展示資料はそれぞれ異なっておりますので、各会場の展示をご覧いただき、合わせて因島の大浜埼灯台等を実際に見学いただくことにより、尾道や因島を中心とした海上交通の歴史に触れていただくことができる企画となっております。展示内容としましては、まず、おのみち歴史博物館では大浜埼通航潮流信号所施設の紹介と、そこで使用されていた道具や機械類、信号所が稼働していた近代の船舶で使用されていた金庫や時計、羅針盤等の道具類、それから海上の安全を祈る信仰に関する絵馬や祈祷札などを展示致します。また、因島水軍城では信号所施設の紹介と道具類の展示の他、布刈瀬戸にまつわる海上交通に関する資料などを展示して、近代の海上交通の歴史をご紹介する予定です。特に初公開資料としまして、旧大浜村役場の文書を2会場で初公開いたします。この資料は、明治43年の信号所施設建設前の建設にかかる測量図や、土地の買い上げ承諾書、また、信号所建築事務所からの書類等、信号所を建設する際の状況がわかる貴重な資料となっております。両会場とも、今回、国の重要文化財に指定されることとなりました信号所施設の魅力や歴史がわかる企画展となっておりますので、2会場と合わせて大浜埼灯台などへも足を運んでいただき、近代の海上交通の歴史を体感していただきたいと思っております。以上で、おのみち歴史博物館と因島水軍城での企画展の説明を終わります。
(記者)大浜村文書は両会場で公開とありましたけど、もう一つの常称寺文書はどちらで公開になりますか。
(文化振興課)常称寺文書につきましては、因島水軍城の方で展示をさせて頂きたいと思っております。
(記者)それぞれ初公開の資料で、今回、新たに分かったこと、あるいはこういう部分が貴重であるとか、そういったことについて教えてください。
(文化振興課)まず旧大浜村役場の文書につきましては、明治40年から明治42年にかけてですね、この信号所、灯台を含む通行潮流信号所の施設を建設する前の土地の承諾書であったり、あるいは航路標識管理所という国の役所からの書類等が御座いまして、この信号所を建設したのが航路標識管理所であるということがこの書類でわかるということが今回改めて確認できまして、こういったことが非常に重要な文書であります。この辺りもしっかりご紹介したいと思っております。常称寺文書につきましては、この布刈瀬戸の向島側にある、村上海賊の時代は余崎城という海賊の城だった場所が、近世、江戸時代には余崎遠見番所という広島藩と福山藩のちょうど境目になる船の番所だったということがこの記録でわかりまして、そういったことが海上交通の歴史の中でしっかり証明できる書類ということもありますので、こちらをしっかり展示させて頂いてご紹介したいというふうに考えております。
(記者)来月19日からということですけど、前日に内覧会のような形で紹介して頂くことはできますか。
(文化振興課)展示替えは、速やかにさせていただくんですけど、19日からなんで、18日の木曜日のみ、水軍城の場合一日しか展示替えの期間がないことがありまして、もし木曜日午後ぐらいにお越しいただけるのであれば、対応可能です。ただ、展示に時間が掛かってですね、一日しか展示替え時間がないですので、申し訳ないですが難しいことがあるかもしれません。ただ、歴史博物館の方は、前日等で対応可能かと思いますので、ぜひこちらのほうに応募していただければと思います。
(記者)わかりました。また相談させてください。
【尾道市立小学校と台湾金門縣小学校との交流について】
(市長)尾道の小学校と台湾金門縣の小学校との交流についてでございますが、この交流の事業はもともと金門縣の方から日本の学校と交流したいということが、台湾の弁事処に勤めていた職員、台湾のいわゆる日本の文部科学省に勤務しているところに相談があって、人的というか私が以前から交流していたということがあって、台湾の金門縣との交流をするなら尾道が良かろうということを言っていただいたのがきっかけでございます。ご承知のように、台湾の金門縣は台湾の中でも一番裕福な縣です。金門高粱酒ということで、酒税がたくさん入っているので非常に豊かだということがございまして、そのことと合わせて、子供達に日本の学校と交流して学びを深める中で、新しい金門縣を背負って欲しいという願いの中で、尾道を選ばれて交流に至ったという経緯だという風に思っています。その中で今回、7月の9日から12日、金門縣の子供たち50名が来尾して交流を深めるということで、尾道の子供達にとっても非常に意義深い交流になるものと思っています。そういう意味では、皆様方にしっかり交流の実態等を報道いただければ幸いです。私の方は以上です。
(教育指導課長)本市の学校教育につきましては、尾道の子供たちが「夢と志を抱き、自分の可能性に挑戦し、豊かな人生を切り開いてほしい」という願いを込めて「尾道に愛着と誇りを持ち、グローバルに躍動する人づくり」を基本理念として教育政策を進めております。今年度は「グローバル・ローカル・尾道らしさ」を推進する事業のグローバル編を実施しており、4月には友好交流都市である台湾嘉義市の小学生が来尾し、市内の小学校3校の児童と交流したり、市役所1階市民交流スペースで合同作品展を開催したりしたところでございます。今回、7月9日から12日まで、台湾金門縣小学校の児童がやってまいります。今回の交流の目的でございますが、発表資料のところにも記載しておりますけれども、尾道の小学校と金門縣小学校の児童の交流を実施することにより、英語を中心とした外国語を使って積極的にコミュニケーションを図ることができる能力の育成を図るとともに、異文化に対する理解力や様々な価値観を持つ人々と協働することができる実践力の育成を図ることを目指しております。今年度の交流につきましては、7月9日から12日、4日間実施いたします。まず、7月9日の火曜日は、むかいしま文化ホールにて10時から11時15分まで歓迎会を行ないます。これには、三成小学校5年生の児童が参加いたします。そして、10日から12日は、各校それぞれに台湾からの児童10人と2人程度の教諭のグループがそれぞれ訪問致します。まず、10日水曜日は、三成小学校、日比崎小学校、山波小学校、高須小学校、向東小学校が交流します。11日と12日は、美木原小学校、日比崎小学校、山波小学校、栗原小学校、向東小学校それぞれが交流します。交流内容は、現在各学校で検討しているところでございます。昨年度は、英語での日本文化の紹介や体を動かした遊び、工作などを一緒に行なっております。以上で、尾道市立小学校と台湾金門縣小学校との交流についての説明を終わります。
(記者)この交流は何年度から始まっていますか。
(教育指導課長)平成28年度から始まっております。
(記者)途中、コロナで中断とかもありましたか。
(教育指導課長)令和2年、3年、4年はコロナで中止しております。昨年からまた復活しております。今年度で、交流は6回目となります。
(記者)今回の交流で皆さん宿泊されると思いますが、宿泊は、民泊というか例えば児童の家にみんなで泊まられるということになるのでしょうか。
(教育指導課長)児童の宿泊はですね、まず8日に来日されますので、8日と9日は広島空港の近くのホテルに宿泊されると聞いています。そして10日、11日は福山市内のホテルに滞在をされ、バスでこちらに来られると聞いております。
(記者)交流の中身をもう少し詳しく教えてください。
(教育指導課長)今年度の交流の中身は、今、学校の方が計画しているところなので、こちらには上がってきておりませんけれども、例えば昨年度の例で言いますと、まず学校の方に入ったらお迎えの式ということで、校歌を合唱したりして歓迎をしたり、外国語の時間の中でお互いが英語で自己紹介し合うようなことをしたり、図工で絵馬を一緒に作ってみるとか、ハンカチづくりを一緒にする、クラブ活動というところで茶道の体験を一緒にしたり、書写の時間の時に一緒に筆を使って文字を書く、好きな熟語を書く、筆を使って一緒に名刺を作ってみるという活動があったり、体育の中で一緒にマット運動したり、鬼ごっこやドッチボールをしたりというところもあったりしております。家庭科の中で調理実習をして、日本茶を一緒に入れて飲んだり、総合的な学習の中で、昨年度であれば、金門縣小学校の児童の方から台湾や金門縣について紹介してもらい、こちらの方から尾道の良さを紹介したりというような時間を設けている学校。昔遊び体験を一緒にするというような活動等、さまざま学校の方が工夫して行っております。本年度はまた、それぞれの学校が工夫して活動を計画しているところでございます。終日、学校の方に入りますので、給食も一緒に学級の中で食べるようになっています。
(記者)金門縣の小学校5年生ですけど、応対する市内の小学生は同じぐらいですか。
(教育指導課長)学校によってまちまちです。5年生を中心に5年生6年生が活動したり、4年生が入る、あるいは全校でお迎えの会を設けたりという風にさまざまであります。
(記者)6回目ということですが、今年度7小学校ということで、これは持ち回りで開催する学校をきめているのか。
(教育指導課長)市内の学校全体に投げかけて、そして学校の方から交流希望が上がってきた学校でさせていただいています。今年度は市内の学校7校から希望が上がりましたので、7校全てと交流できるように組み換えさせていただいています。
(記者)金門縣小学校とおっしゃっていますが、これはこういう学校の名前なんですか。それとも金門縣というエリアの何校かの小学校の小学生が寄せ集まってくるということですか。
(教育指導課長)金門縣にあるいくつかの小学校の中から希望する子ども達がやってくることになっています。
【その他】
(記者)尾道駅前の尾道福屋の後継テナントについてお伺いします。撤退表明から一年あまり経ちました。現在の交渉の状況について教えてください。
(市長)交渉はずっと継続して取り組みをしている最中です。交渉の状況というのはちょっと話しづらいことがございますので、交渉は継続して努力中ということで話をさせていただくということだと思います。
(記者)以前から、複数の事業者と交渉を継続していると言われていましたけど、現在も複数の事業者ということでいいですか。
(市長)そうですね。数で言えば、かなりの数の事業者と交渉は継続していますが、基本的には事業者の採算に合うかどうかという判断をいただいている。昨日も、議会の方で副市長の方から答弁をさせて頂いたように、それぞれの事業者と交渉しているということでございまして、それぞれの判断をいただけるような条件とか、そういったような話をさせていただいていますが、事業者のタイミング的に、あるいは事業収益の部分というところですが、交渉は継続して頑張って取組みをしている最中だと思ってください。
(記者)昨日の市議会本会議の議論でもありましたけど、交渉が一年余り続いているということで、例えば交渉している家賃が高いのではないか、あるいは契約をお願いする年数が長いのではないかというような質疑がありましたけど、そのあたりについて改めてお聞かせください。
(市長)昨日も答弁させていただいていますけど、家賃であるとか事業期間が長いとかといった話が妨げになっているという事はございません。家賃についても交渉させていただきますし、事業期間も交渉させてもらっていますので、そのあたりは柔軟に対応しているということでございます。とにかく事業者にとっての採算性の問題が一番だと思ってください。
(記者)市民の間では宿泊施設が入るのではないかとか、いろんな話が出ていますけど、そのあたりについて何かお話いただけることありませんか。
(市長)従来の福屋さんが一括で借り上げて、そして福屋さんのいわゆるテナントとして入った取組みは、もう25年前の取組みでございます。それから今のように現在は、まさかインターネットで、これぐらい商品が移動するような時代になるとは25年前は思っていませんですので、そういう状況の中で、福屋としても撤退止む無しということを判断せざるを得なかったと思っていますので、これからその事業者の応募の中には、そういった一括で全部フロアを、地下も1階も2階もということは到底考えていないということです。ですから、個別に事業者ごとにあたっているということですので、先程ありましたように、宿泊とか、さまざまなジャンルの人との交渉にはなっているということでございますので、業種につきましては、何か絞った形ではございません。
(記者)かなり具体性を持った形での交渉に入っているということですか。進展としては。
(市長)それは踏み込んだという話じゃなくて、まあ事業者ごとで話をしていますので、例えば広島市のエールエールというのがありますよね。これも同じような第三セクターで同じように、それも核テナントは福屋さんです。これも同じように非常に厳しい状況がある。周辺の開発も含めてのことですので、それぞれ駅前の開発の取り組みをされているのは、非常にどこも厳しい状況ですので、その民間事業者が手を上げてきても、そこは必ず儲かるような立地になってないのが今の状況なんですね。まあ、そのなかでございますので、本当に懸命に関係者と努力いただきながら、事業者にも検討いただいているという状況ですので、どのような状況かというのは、また整理ができれば、決まれば発表させていただこうと思っています。
(記者)もし、埋まらなかった場合は直営でやるとか、そういう発想がありますか。
(市長)先ほどもお話させていただいていますように、全国のいわゆるデパートが撤退するとか、あるいは商業施設がなくなるとか、それが今、全国地方都市で起こっている状況です。その後に民間事業者が入ってこない事例がたくさんあるんです。ビルごと撤退して、その後のテナントが入ってこない。ですから、そういった状況になれば、またその段階で考えていくことも当然あるのではないかというふうに思っています。
以上